電気電子設計(産業機器) M.S
新卒で入った会社では、半導体の論理設計に携わっていました。設計のコアの業務から関わらせていただいたのですが、誰とも話さず夜10時頃まで仕事をするような毎日でした。そんな環境でしたので、何かトラブルがあっても誰にも相談できず、当時は本当に追い詰められていましたね。日に日に、「私は一人で黙々と何かをこなすことより、人と接する力のほうが高い。エンジニアの仕事は合わない。」と思うようになり、周囲の意見を無視して、車が好きだったのでバスの運転手に転職しました。当然ながら、バスの運転手も本当に大変でした。そこで、また迷いが生じたのですが、今回は人間関係に恵まれ、バスの教官に人生相談をしたところ、「せっかくエンジニアとして頑張ってきたのなら、君はもう一度チャレンジをしたほうがいいよ。バスの運転手は今でなくて年齢を重ねてからでも遅くないよ。」という言葉に背中を押され、改めて転職活動をすることにしました。
前職では、お客様の製品、システムを理解・把握し、プロダクトによってさまざまですが、テスト計画の立案、テスト設計、テスト実行管理などに長年携わってきました。
その際に当時の担当者と話が凄く盛り上がりました。そして、「君の今までの経験を、是非当社で生かして欲しい!」と言っていただいたんです。それまで自信が今一つ持てていなかった私でしたが、自分のやってきた仕事を認めてもらえたことが心から嬉しかった。「この会社で頑張ろう!」と思いました。今、トーテックアメニティに入社して15年になりますが、「あの時の直感は間違っていなかった!」と断言できますし、当社は良い会社だと思います。改めて、親身に話を聞いてくれた前職の教官に感謝しています。
現在は、生産ラインを制御するPLCのハードウエア開発の多様な工程に携わっています。「〇〇顧客専用」のように、お客様ごとに製品の仕様が細分化されていている品種もあるので、細かい部分でソフト開発との連携と調整が必要です。他部署の開発状況も把握しつつ、エンドユーザーの望む機能をどのように新機種に搭載するかを検討しています。
また、設計を中心とした専門性を追求するエンジニアが多い中、管理的な業務を任されている私はキャリアの浅いエンジニアの育成をしたいと強く思っています。私が若手の時に味わった挫折感。他業界での接客業の経験。クライアントによって異なる「業務への取り組み方」や「設計思想」。社会人として経験してきたこと全てが、今現在の「人財育成」の糧となっています。
実は、私が入社した時の上司にあたる方の存在が大きいです。その方は、ご自身の業務より部下にあたるエンジニアのことを一番に考えて行動されていました。一人のエンジニアとして、その方のエンジニアに対する接し方を目の当たりにして今でもとても尊敬していますし、何度も励まされました。そこから、「エンジニアファースト」である人財育成を、思い描くようになりました。職位やキャリア・立場に問わず、どのようなエンジニアでも安心して働くことができる環境づくりを整備し、部門をさらに拡大していきたいです。表現としては少し大袈裟かもしれませんが、人を育てたり管理したりする立場である私は、「部員の人生を背負っている。」と思うのです。世代や考え方も一人ひとり異なるので、私から部員へ積極的に歩み寄り「私が、彼らから話を聞かせてもらっている」という姿勢でいるよう努力しています。部員が仕事で成功したり、会社行事で楽しそうにしていると本当に嬉しいです。
私は大の車好きで、自分の時間は愛車の洗車やメンテナンス、モータースポーツ観戦など、自動車と過ごす時間が多いです。最近では、ドライビングスキルを磨くためにプロドライバーの車載動画を見たり、自動車レースのeスポーツに参加したりしています。社内でも、自動車部に所属しています。自動車部では、軽自動車を中古で購入し、耐久レース参戦に向けてバーツを交換・カスタマイズしたり、私有地でテスト走行させたりしています。
先日、20代のメンバーにあっさりとした表情で「ドリフト走行なんて簡単ですよ。助手席乗りますか?」と誘われたので、同乗させてもらいました。私は年齢のせいなのか、「意外に一人では冒険できない。」という現実を突きつけられた瞬間でしたが、若手のメンバーのおかげで冒険させてもらえることもあると気づけました。社内の部活動・イベントである「イキイキ活動」は、私たちの世代でも学ぶことが多いです。イキイキ活動は会社や仲間の良い一面を知る良い機会ですね。